蟲師 #6 露を吸う群

結局、「蟲師」っていうのは蟲の研究をしながら蟲によって傷ついた人々を治してまわって日々の糧を得る職業ということなんだろうか。
今回は寄生した蟲と時間を共有することによって1日の中で誕生から死までを繰り返す奇病に侵された少女とそれを利用して宗教的地位を確立した男の話。「蟲」というものがいる世界で、それに寄生された人を利用して権益を得ようとするものが出るのは人間としてごく当たり前の行動だが、それをうまく物語に昇華させてあるあたり、考えられているなと思う。1日で誕生から死を繰り返し繰り返し経験する病気というのもユニーク。

あこや@千葉千恵巳『恐ろしいの。目の前に広がる、あてどない膨大な時間に、足がすくむ』

それが、「生きる」ってことじゃないかと思うのだがなあ。人生とは何事もなさないで過ごすにはあまりに長すぎるというのは誰の言葉だったっけか。