ひぐらしのなく頃に解 #4 厄醒し編 其の参  「予定調和」

糸が切れるという些細な出来事から予定調和の崩れを感じ取って再び足掻いてみる梨花。それを見て苦しむ沙都子だが、悟史に甘えっぱなしだったという負い目を持つ沙都子が梨花のためになんとか力になろうとする姿は演出としてうまい。すべてを知っていていつでも余裕の梨花が狼狽える状況だけで、十分これまでの惨劇とは違う要素を含んでいる。梨花自身も沙都子を巻き込まないようにしつつ、新しい展開を期待している姿に焦りと期待の入り交じる複雑な心理状態を読み取れるところが秀逸。これまでの経過から圭一たちが沙都子の杞憂を錯覚と理解してしまうのも納得できる流れ。確かにトンデモなところがあって賛否両論の『解』だが、登場人物の心理をうかがい知ることができ、共感できるという点では傑作だと思うのだが。
ED作画も出色の出来。