劇場版マクロスF イツワリノウタヒメ

CMより

テレビ版「マクロスF」の総集編かと思って観に行ったが、設定が同じなだけで全くの別物。なんだか得した気分(笑)
作画も90%が新規書き起こしで、しかも劇場版仕様だからCGも動画もこれ以上ないくらい豪華で、「マクロス」のウリといえるシェリル@May’nのライブと戦闘シーンはド迫力。クライマックスのシーンでは鳥肌が立ちっぱなしでした。アルト@中村悠一の乗っていた砲戦仕様のVF-25が格好良かった。
物語は「愛・おぼえていますか」と異なり、テレビ版のエッセンスのみを残してほぼオリジナル。シェリル@遠藤綾がより物語の中心に近づいて重要度が増した感じ。その分ランカ@中島愛が脇に追いやられた形になるけど、テレビ版と違って謎を引っ張る必要がなく早々に明かされるためにランカの見せ場も十分多い。ラストのシェリルとランカのデュエットはテレビ版最終話を彷彿とさせる。構成も全体的に見直されており、無理のあった展開が少なくなっている。特に、SMSがマクロスギャラクシーを救出に出撃するあたりはなるほどと思った。ギャラクシー側の考えも少しであるが明かされており、少なくともテレビ版よりは納得のいくプロット。
ところで、「イツワリノウタヒメ」とは誰のこと?最初はシェリルのことかと思ったけど、彼女はこれ以上ないってくらい正当派の歌姫だったし、ランカはまだ発展途上だけど前途有望な歌姫という感じで、その名にふさわしい人物は見あたらないのだが。まあそれでも劇場用作品として出色のデキであるのは間違いないので、観ようか迷っているなら観ることをおすすめします。