ロミオ×ジュリエット #19 継承

演劇の舞台に英雄役として赤い疾風を登場させたジュリエット@水沢史絵のアドリブはナイスアイデア。反乱軍の象徴を亡国のお姫様ではなく正義のヒーローにすることでモンタギュー対キャピュレットという権力争いから独裁者対市民という構図にして市民の支持を得るやり方には説得力がある。市民の前でのジュリエットの演説が燃える。
しかし、舞台に赤い疾風が現れてからキャピュレット軍がネオ・ヴェローナに攻め入るまでの展開が急すぎるように感じる。おかげで赤い疾風の噂が広がる描写がおろそかになってご都合主義的になってしまうだけでなく、一度敗れた残党軍がそのままの軍勢で再度攻め込むという説得力のない展開になってしまっているのが残念。AパートとBパートの間に2〜3週入れて各地の反乱分子を吸収して宣戦布告をするエピソードがあっても良かったのでは。