交響詩篇エウレカセブン #37 レイズ・ユア・ハンド

ドクターベアとノルブの会談。科学と宗教が同じ舞台に立ってひとつの事象についてアプローチを試みるのは現実社会ではなかなか起こりえない面白いエピソードだ。が、クダンだとか、第3カンカイだとか、ヴォダラクの教義についてこれまであまり触れられてこなかったのに何の予備知識も説明もない状態では正直よくわからない。とりあえずスカブコーラルが目覚めると世界が危ない、デューイはそれを起こそうとしている、止めなければならない、くらいはわかったんだが、それだけわかっておけばいいのだろうか。あとは雰囲気ってことで。
月光号での会談を小さな真実だとするとデューイの賢人会への決起演説は巨大な虚構。このふたつの要素をひとつのエピソードの中で対比させつつ提示するのはいいんだが、肝心のデューイの演説はいかにも陳腐。これはわざとやっているのかそうでないのか、どっちにしても最後に倒すべき敵としては存在感に欠ける。アネモネ小清水亜美が何故か救世のヒロインに祭り上げられているのも唐突な感じ。つい数週間前までデューイに使い捨てにされそうな雰囲気だったはずなんだが。
ところで、正月にGyaOで「エウレカセブン」1話〜5話をもう一度観たんだが、レントン三瓶由布子の家族のことやエウレカ名塚佳織の変わりようなど、今見るとまた違う角度から観ることができて面白い。