交響詩篇エウレカセブン #28 メメントモリ

逆襲のレイ@久川綾
子供を産めない体になり、それでも受け入れてくれたチャールズと、ようやくめぐりあった「息子」レントン三瓶由布子を失ったレイ。『家族を作りたがっていた』彼女にこの時点で残された道はあれしかなかったのだろう。
作戦遂行中にホランドとの戦いで潔く散っていったチャールズとは対照的に、説得を続けるレントンに『一緒に死のう』と言ってのけるレイの行動はもはや任務ではなく私情であり、あまりに悲劇的で、そして最後まで女性だったのだろう。彼女にとってのすべてを奪ったエウレカ名塚佳織、そして息子と夫と共に逝くのはレイに残された最後の希望だったのかもしれない。結局それは果たされないわけだが。
レントンとチャールズ夫妻の出会いから丁寧に描いてきた夫妻の人物描写も手伝って、チャールズ、レイのエピソードの最後を飾るのに相応しい非常にクオリティの高いエピソードだった。が、「エウレカセブン」、やっぱり日曜朝にやる内容じゃないよなあ。