ローゼンメイデン #12 真紅

ジャンクになってしまったと嘆く真紅＠沢城みゆきを励まし元気づけるジュン＠真田アサミ。今までとは正反対の立場にジュンの成長が窺えるわけだが、それをわかりやすく表現できるジュンの心の中という舞台を用意したのはうまい手法。真紅の言うように生きることが戦いだとすれば、人間は須く意味があるかさえわからない戦いを続けるよう運命づけられた存在。それを自覚し、（本人は意識していないかもしれないが）前向きに生きていくことを覚悟したことはジュンにとってものすごく大きな意味を持つだろう。一見地味だが12話を費やしてジュンのたどり着いた場所は人間として極めて高みにあると言えるんじゃないか。だから真紅の腕が修復されるような奇跡がたった1回だけ起きたっていいじゃないかと許せてしまう。それだけに水銀燈＠田中理恵の明らかに絶望へと向かうしかない戦いが残酷なのも事実。最後の最後に悪役である水銀燈の行動にも確かな理を残してくれたのは好感が持てる。孤独で真っ直ぐな敵役にはどうしても肩入れしたくなってしまうよ。
というわけでトロイメントにも期待。

作画 20 ★★★★　脚本 25 ★★★★★　キャラ 25 ★★★★★　真紅のストレートヘア 25 ★★★★★