創聖のアクエリオン #1 天翅の記憶

荒唐無稽。立ち上がって歩くビル、下半身をそのビルに埋めたまま叫ぶ主人公。あまり意味無く引用される毛利元就の『三本の矢』。
これを荒唐無稽と言わずしてなんと呼ぼう。
本編はとにかくよく動く作画が心地よい。人物はもちろんだが縦横無尽に動く戦闘機(ベクターマシン)などは最早『あたりまえ』レベル。3Dモデリングされた機械天使と堕天使族の戦いは迫力満点。コックピットで常に動き続ける計器類などメカ類のインターフェースも意味不明ながらそれっぽい。しかしなんと言っても力の入りどころが間違っている合体シーンが出色の出来かと。
麗花@小林沙苗の『コードネーム運命の形!』の声とともに(伝統的な)合体に突入する3機のベクターマシン、『ゴー!アクエリオン!』の叫び声とともに操縦桿を左右に引くと現れる『合體』の文字、全周囲スクリーンに投影される各国語による『合体』の表示も意味が無い。そして麗花の喘ぎ声のおまけ付き。なんだか合体がとってもいいものに見える。(笑)
合体後のアクエリオンルナは『跳躍!』の掛け声でジャンプ、忍者の如きポーズで発射される光波手裏剣、天空拳『昇龍天雷』はDRAGON THUNDERと、とにかくすべてにはったりが利いている。
短時間の間に主人公が乗り込むソーラーアクエリオンの合体まで持って行くテンポのよい展開も見事。シルヴィア@かかずゆみの『うそ、気持ちいい……』も含めてこれだけ豪快な仕掛けに満ちあふれていればご都合主義とか気にならないよ。菅野よう子の宗教音楽的BGMも相俟ってすげ〜大仰。