舞-乙HiME 総括

第25話、26話の感想はこちら
不安はあった。前作の終了から半年しか準備期間がなかったこと、その間にもシリーズ構成の吉野弘幸氏は「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の脚本などをやっていたことなどからアニメで最も重要な要素のひとつであるストーリーの密度に問題が出てくるのではという不安はあった。
しかし蓋を開けてみれば半分的中、半分予想外だった。シナリオの練りこみが足りないのは否めなかったが、その練りこみの足りなさは要素の詰め込みすぎによるものだったのは意外だった。
特に、前作のキャラを立場を変えて全員登場させたために登場人物が膨れ上がり、収拾がつかなくなってしまった感も否定できない。前回の引きを次回の冒頭ですぐに解決せざるを得なかった点などはその典型だろう。
前作キャラを多数登場させたことによるもうひとつの弊害、前作キャラが目立ちすぎて新キャラの活躍の場がないといった要素はほとんど感じられなかった。これはやはり前出「ガンダムSEED DESTINY」の反省点が生きているのかもしれない。特に前作主人公・鴇羽舞衣@中原麻衣をほとんど出さなかったのは正解といえると思う。
とはいえ、新キャラが魅力的であったかというとそうでもなく、アリカ@菊地美香、ニナ@小清水亜美、マシロ@ゆかなの3人組は前作の3人組(舞衣、なつき@千葉紗子、命@清水愛)に比べるとだいぶ劣ってしまっている。やはりキャラを出しすぎたことによりひとりのキャラを描写する時間が少なかったからではなかろうか。
そうは言っても標準よりは多分面白かったのだと個人的には思う。ただ、「舞-HiME」の続編として見るとはやり厳しい目で見ざるを得ないというのはファンのわがままですか?